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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年5月23日(土) ケンブリッジ再訪

6時30分起床。快晴。

週末の朝は道路も空いている。バスの2階の一番前に座ればそこは特等席である。視界を遮るものはない。
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9時10分Kings Cross駅集合。9時45分の列車で出発。"Calling at:"というのは英語で途中停車駅のこと。
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途中の車窓から。田園風景というか、牧草地が続く。
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約55分でCambridgeに到着。ここは変則プラットフォームで、上りと下りが同じホームから着発する。
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駅舎はそれほど大きくない。市中心部まではバス便もあるが徒歩で行く。
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約30分で最初のPembroke college(ペンブロークカレッジ)に到着。
ケンブリッジ大学は31のカレッジ(学寮)から成り立っていて、そのうちのいくつかは観光客にも開放されているが、階段への立ち入り、芝生の上の歩行および飲食の禁止、ラジオ等で音を出すこと、動物や自転車の持ち込み禁止、といった注意事項が示してある。
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12時からはPunting(パンティング)に挑戦。Punt(パント:平底のボート)で市内の川を巡るのだ。これはケンブリッジ観光名物の一つで、自分で船を操るのも良いし、待機しているケンブリッジの学生に観光案内付きで船頭を頼んでも良い。
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自力で操縦する場合は、前に櫂を持って一人、後に竿を持って一人が乗って、残りの人はその間におとなしく座る。小型のボートなら竿持ちが一人で操縦する。
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いよいよ出発。櫓で漕ぐのではなく、竿で川底を押して進む。流れは早くなく、底は浅いのでまあ安全だが、たまには誤って水中に落ちる人もいるとか(?)。
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キャンパスを裏側から見るのも良い経験である。
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Kings College(キングスカレッジ)はヘンリー6世により16世紀に設立されたカレッジである。
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全体に雰囲気は同じ大学町の先輩格であるオックスフォードに酷似しているが、こちらの方が敷地が広々としている印象がある。

Great St.Mary Churchの屋上へ上がると、町が俯瞰できる。
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建物の間に狭い道が続いているのがわかる。
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地上で見てもやはり狭い。
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ここがメインストリート(?)。
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1974年までここにCavendish Laboratory(キャベンディッシュ研究所)があったと記念額に書いてある。
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20世紀の生命科学史上最大の業績であるDNAの二重ラセン構造の発見が、ここで研究に勤しんでいたJames Watson(米国人ジェームス ワトソン)とFracis Crick(英国人フランシス クリック)らによって1953年に"Nature"に論文が発表されたのだ。
同研究所はその後移転して西ケンブリッジの新キャンパス内にある。彼ら二人と共同研究者であるロンドンのKing's College LondonのMaurice Wilkins(モーリス ウィルキンス)の3人は1962年のノーベル生理学医学賞を受賞。

"Eagle"(イーグル亭)は旧キャベンディッシュ研究所から目と鼻の先にあるパブで、WatsonやCrick達がいつも昼食に通ったところ。ここで毎日いろんな議論が行われたと伝えられる。
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その辺りの詳細はワトソンの著書"Double Helix"(邦題:二重らせん)を要参照。第二次大戦後の科学研究の世界の様子や研究者同士の人間関係等が生々しく描いてあって、人間ドラマの読み物としても秀逸である。

カラフルなテントは野外マーケット。
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ランチはスーパーMarks & SpencerでBLTサンド、ジュース、フルーツサラダ、ミネラル水を買ってクラスメート数人と教会の芝生に座ってピクニック。5.21ポンド(約750円:写真なし)。

Trinity College(トリニティカレッジ)は最大規模のカレッジである。
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映画に出て来るような、という形容にぴったり!
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17時15分の列車に乗り、18時10分にKings Cross帰着。プラットフォームで記念写真。
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夕食は駅前のchop chopで焼そば、エビの串焼き、中国茶で7.5ポンド(約1,100円:写真なし)。

19時30分帰宅。今日は2万歩以上歩いた。22時30分就寝。

《注》Cambridge University(ケンブリッジ大学)を初めて訪れたのは、2006年9月の終わり頃である。経産省近畿経済産業局と大阪商工会議所の合同ミッション「京阪神と英国の企業・大学間連携強化推進」という十数人の団員の一人として。そのとき見て感じた町の印象がとても良かったので、いつか必ずまた行きたいと思っていたのだが、こんなに早く実現するとはねえ・・・。

これは2年8ヵ月前に来たときの写真(Babraham研究所の前にて)。
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  1. 2011/05/23(月) 15:59:58|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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