7時30分起床。曇一時晴。気温17~6℃。
明治という時代は、日本の政治、経済、社会、産業、文化を始めとする大革命の時代であった。もちろん歴史上その他の時代にも傑出した人物は枚挙にいとまがないが、青壮年期に20世紀を迎えた明治の日本人の中で特に異彩を放っている一人に”南方熊楠(みなかたくまぐす)”がいる。夏目漱石、正岡子規、”坂の上の雲”の秋山兄弟らと同時代の人だが、日本の大学へは進まず20歳で渡米して植物学の研究(標本採集)を続け、25歳からイギリスに居を移して一時期British Museum勤務を含めて8年間過ごした。
漱石が官費留学生としてロンドンに向けて横浜港を出発する1週間前に熊楠もロンドンから日本へ帰国の途についているため二人がロンドンで会うことはなかったが、熊楠は研究者としての評価と孫文を始めとする数多くの友人をロンドンで得た。
日本では1980年代以降に熊楠の再評価が始まったが、それ以前には一般に広く知られているとは言えなかった。このBLOGのプロフィールに書いたように学生時代は生物学を専攻していた関係で、毎年夏になると1週間ほど南紀白浜にある京都大学の瀬戸臨海実験所を借りて泊まり込みの臨海実習があり、附属水族館に隣接した南方熊楠記念館に行っては粘菌やシダ類の標本とか彼の在野の研究生活の様子を垣間見てただただ圧倒されたことを思い出す。
そこで帰国する前に一度熊楠の住んでいた場所を訪ねてみようと思ったのだ。漱石を思い出すまでもなく恐らく8年間同じ場所にいたわけではないだろうが、インターネットで知り得たフラットがケンジントンに現存するためそこへ向かった。
住んでいるフラットの前から328番のバスでHigh Street Kensingtonまで21分と書いてある

実際には渋滞でその倍近くかかったが、13時20分に到着。
駅近くにある”ZAIKA”というモダンインド料理レストラン

数年前に偶然入って以来好きなレストランの一つだが学生向けの値段ではないので、今回の滞在中は一度も行っていない。
ランチはアメリカ発祥のオーガニックスーパー(と言うのかどうか知らないが)WHOLE FOODS MARKETのKensington店で

Piccadilly Circusの近くにもあるがそちらはずぅっと小規模店だ。しかしこちらはTubeの駅にも近く、3フロアを占めてかなり広いのだ。
First Floor(2階)には各国料理のカフェテリアがある。当然のように寿司店もある。
夏までよく通っていた大学のカフェを思い出す光景

ブリトー(メキシコ料理)売り場

ランチはフィッシュタコスと缶入ドリンク2本 プライベートブランドのドリンクは非常に味がしっかりしていて美味しい これだけで6.77ポンド(900円強)

揚げたてのフィッシュフライは衣はサクサク、中はほっくりしてとても美味しい

一息入れた後、Kensington High Streetから左折して南方向へ歩く。
Muffin Man(マフィン専門店)は満席 興味を惹かれるが今食べて来たばかりなのでパス

この通りを右に入ったところにフラットがあるはず

通りの名前を確認

右側に白っぽい建物が並んでいる

Blithfield Street 15番地 このフラットだ

ここが熊楠の住んでいたフラットだがブループラーク等は無し

行き止まりなのでここから引き返す もう一度左側の建物の緑のドアをしっかり見ておく

Kensington High Streetから9番のバスでGreen Parkへ。日本国大使館(総領事館)に立ち寄って帰国届を提出。ウェブサイトからでも届出はできるのだが、滅多に訪れる用もないことなので記念?に直接提出した。
17時にいったん帰宅。LEEレトルトカレーを食べてから再度出発。
18時30分からCambridge Examクラスに出席。来週の2回で終了なのだが、25日には帰国するため今日が出席できる最後の日。しかしもう既に気分的には帰国の多忙感が優っているので、それほど名残惜しいような感覚は覚えず。帰り際に講師のGALEとほぼ半年間二つのクラスを続けて一緒だったNIKOLAIに別れの挨拶。
21時過ぎに帰宅。
夕食はお気に入りのMarks & Spencer版インド料理をメインに

サラダとご飯で

今日が滞在330日目。来週の今頃は国際線の機中にいるなんて未だ信じられない。
0時35分就寝。
- 2012/03/18(日) 23:24:41|
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