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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2010年3月15日(月) レ・ミゼラブル

7時00分起床。快晴のち曇。気温13~2℃。

旅行などのためすっかりサボっていたフィドルの練習をする。その後近くのスーパーで食料の買い出し。ミネラルウォーター、ミルク、チーズ、オレンジジュース、ヨーグルト、パン、とほとんど朝食用のものばかりだ。

16時に出発して、打ち合わせ通り16時30分にOxford Circusの角でSACHIKOと落ち合う。今日はQueens Theatreにミュージカル"Les Misérables"を見に行くのだ。ちょうど2ヵ月前の"We Will Rock You"がロンドンでは初めてのミュージカル体験だったのだが、帰国前にもう一つくらいは見ておこうと思ってチケット入手を頼んでおいたのだ。サッカーの試合なら自分で入手できるが、ミュージカルチケットは専門外?なので慣れた人に頼むのが手っ取り早い。

入手方法には1)劇場のウェブサイト、2)オンラインのチケット売買サイト、3)Piccadilly Circus近辺に数多ある大小のチケットショップ、4)tkts(公式ディスカウントセンター)、5)上演される劇場のチケットカウンター、等があるが、どの方法が一番安くて良い席を入手できるかは、日常的に価格や流通状況などをチェックすることで十分な勘と相場観が養われていないと最善の選択はできない。そういう理由からこの半年で既に百数十回もいろいろな演目を観に行っているというSACHIKOに頼むのが必須と言える。

結局数日前からのリサーチによって、5)の方法で当日券を狙うのが最善だろうということに決めたらしく、まずはChina Townの"人民公社"というレストランで夕食。1月にTAROと入った表通りのレストランは随分高かったが、ここは路地に面したロケーションのせいか予想よりも安かった。

食事の終わる頃、SACHIKOがここから目と鼻の先にある劇場まで行って当日券を手に戻って来た
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27.5ポンド(約3,800円)。中央より後ろだが見易い位置で、この価格はとてもリーズナブルだそうだ。外国のオーケストラ等でも同じことだが、もし来日公演ともなれば軽くこの数倍はするのだろう。

これで開演時間まではゆっくりできるので、近くのCOSTAでコーヒーを飲む。

19時30分の開演の少し前にQueen's Theatreへ。6年前からここに移ったらしいが、初演から一度も途切れずに25年間休みなし(日曜は休演)で上演しているというのはいくら何でもすご過ぎる。それも月曜から土曜までマチネーも含めて毎週8回ずつ上演しているのだから。

Queen's Theatre
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Les Misérables
0315MUSICALTHEATRE_convert_20120316104004.jpg

日本ではニューヨークのブロードウェイがミュージカルの代名詞のように有名だが、ロンドンが初演で、上演回数も多い演し物もたくさんある。レ・ミゼラブルもその一つだ。ストーリー自体は小学校か中学校のときに読んだ記憶があるが、ミュージカル版の音楽は今まで意識して聞いたことがなかった。

しかし昨年の今頃"Britain's Got Talent"というテレビの視聴者参加番組から彗星のように現われて話題となったスコットランドの田舎町在住の女性Susan Boyleが一躍有名人になるきっかけとなった曲"I Dreamed A Dream"もこのミュージカルの劇中歌の一つである。とにかくどの音楽も良いし、各配役の力量も申し分ないし、ストーリーは良いし、たいへん感動的だった。"We Will Rock You"の方はクイーンの音楽の良さが魅力の大半を占めていたが、"Les Misérables"はすべてにおいて完成度が高いと思った。世界最長のロングラン公演中というのもダテではないのだ。

22時21分終演。Tubeを乗り継いで23時過ぎに帰宅。


1時40分就寝。
  1. 2012/03/15(木) 23:02:46|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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