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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2010年3月5日(金) ICCお別れ会

7時15分起床。快晴。気温9~-4℃。

"The Real Van Gogh: The Artist and His Letters"(真実のゴッホ、画家とその手紙)展を再度見に行くことにした。

Royal Academy of Arts(王立芸術院)
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青空をバックに浮かぶゴッホ展開催中の案内フラッグ
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9時50分に着いたが10時からの当日券発売待ち行列は思ったより短い
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当日券売場への入口
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10時の開館と同時に列が少しずつ動き出したものの中に入ってもまだ行列は続いている
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1時間以上の行列を覚悟していたが、並び始めて45分後の10時35分に入場できた。中も混んでいるかと思ったが意外にゆっくり見ることができた。特別展なので料金は無料ではなく8ポンド(学生料金)だった。

ゴッホは元々好きな画家の一人ではあったが、4年前にアムステルダムへの出張から帰国する日の午前中、少し時間があったのでVan Gogh Museumへ行ってみたところ、2階のワンフロアが何十点にも及ぶゴッホの作品で埋められており、それらを年代順に見て行くと作風や雰囲気が大きく変化していることを視覚的に感じることができた。他の美術館のように例えば「ひまわり」だけを単独で見るのではなく、パリに移る以前の時代から晩年に至るまでどこでどんな心情で暮らしていたのか、など画家個人へも思いが及ぶようになり、ますます各時代の作品にじっくり向き合ってみたいと思わせられるような経験だった。

今回の企画は肉筆の手紙(とそこに描かれたスケッチ)と作品が合わせて展示されているので、彼の生涯(の一部)を追体験できるような気にさせてくれるのだ。

ただし、展示作品は撮影禁止。

作品を堪能して12時30分に帰る頃には当日券の行列はさらに長くなっていた
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会場はピカデリー通りに面している
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総合スポーツ用品店"Lillywhites"は冬期商品処分と春物セール中
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ピカデリーサーカスの象徴エロス像
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こちらもピカデリーサーカスの顔の一部のような三洋電機とTDKの大看板 いずれは韓国と中国メーカーのものばかりになる日が来るかも
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最後の悪あがきではないが、ドイツ旅行の直後にイングランド南西部の最果てLand's Endまで鉄道旅行を計画している。そこでPaddington StationでPenzanceまでの往復券と往路のSleeper(寝台車)チケットを購入。99.5ポンド(約14,000円)。うち寝台券は45ポンドなのでB & Bで1泊するのと変わらないし、朝から現地で時間を使えるのが何よりのメリット。

いったん帰宅して、ランチはボンカレーとは違うレトルトカレー
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我々ICC(International Cross-cultural Committee)のUK40期生は今月で全課程を修了する。インターンシップの完了や日本での次の行事のためにもう既に帰国した人もいるが、今日が全員集合の最終機会となる"お別れ会"である。

18時集合、会場はレストラン"Terra" Cavendish校舎のすぐ近くである
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前期までは学内のレセプションルームを借りて開催していたそうだが、規則の変更によりアルコール禁止になったため初めてレストランでの実施になった由である。

食事は3コースメニューでメインコースとデザートは数種類からそれぞれ選ぶことができる。

サラダに続くメインコース 何人かが選んだハンバーグ?のようなもの 
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他の何人かが選んだピザ
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同じくパスタ
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デザートの一つ 
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別のデザート
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以下は既に帰国した3名、欠席者3名を除く40期生に深野さん、CHARLIE、卒業生の飛び入りを含む面々の楽しい談笑風景

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一人一人に修了証書が授与される
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有志による発案が結実した卒業アルバムの贈呈 一人一人に合わせて作ってあるという文字通り世界に1冊の貴重品
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こうして見ると本当に皆の顔が生き生きしている。1年の間には楽しいことばかりでなく苦しい時期もあっただろうが、今ではそれらを乗り越えて来た満足感が優っているのであろう。帰国を前にした気分の高揚も加わっているかも知れない。

昨年4月まではばらばらに日本のどこかにいて、互いにまったく知らなかったもの同士が今や出身地、大学、年齢を超えて友人になれたことが最大の収穫だろう。現在はFacebookやTwitterのおかげで物理的に離れてもお互いに近況をリアルタイムで知らせ合うことができるから、この関係は間違いなく末長く続くだろう。何しろ1年間を外国で共に暮らすという日本の大学の普通の同期生とは比較にならない特別な経験を分かち合ったもの同士なのだから・・・

それにしても深野さんの談ではこんなにまとまりが良くて仲の良い学年は初めてだとのこと!でも特別に誰かリーダーがいて統率したというのではなく、たまたま23名の個性が上手い具合に影響しあって相乗効果を生み出したというより他にない偶然の産物だろう。

またいつか必ず日本での再会を約して、22時過ぎに名残惜しくもお開きとなった。


1時20分就寝。
  1. 2012/03/05(月) 23:03:05|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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