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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2010年2月15日(月) 「あの夏、いちばん静かな海」

8時00分起床。曇一時雨。気温4~-1℃。

朝食の最中にBBCニュースを見ていると衝撃の事実が伝えられた。EMIがAbbey Roadスタジオ売却を発表したと言うのだ。音楽のネット配信の増加に反比例したCD売上減少と一昨年以来の世界金融危機に伴う経営刷新の一環として保有財産の一部を整理することにしたらしいのだが・・・。Abbey Roadの交差点はその横にスタジオがあるからこそ英国音楽文化の史跡のような意味を持っているのだが、そのスタジオが無くなるなんて誰が想像しただろうか?

それにしても昨日パーティの終盤に誰かが写真を撮りに行こうと言い出したことと、一夜明けてこのニュースと、何と言うタイミングだろうか!当面は今まで以上に見納めに来るビートルズファンが増えるかも知れない。

ウェールズ旅行、ランチパーティ、コンサートと忙しい日程が一段落したので、今日はロンドン市内巡りの日に充てることにした。

139番のバスの階上最前列の席に陣取って昨日みんなで写真を撮ったAbbey Roadの横断歩道を通り、6年前に結婚25周年記念で初めて夫婦でロンドンに来たときに訪問したBaker Street沿いのShirlock Holmes Museumの前を通り、Warren Streetで390番に乗り換え、最初のホームステイ先だったCarleton Gardensのフラットの前を通り、Tufnell ParkでTubeに乗り換え、Camden Townまで行く。

駅前のパブ THE WORLD'S END(地の果て)
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その隣のレストラン? UNDERWORLD(あの世) なかなかしゃれたネーミングだ!
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ランチは当初の一番のお気に入りだったVietnamese & Chinese & Japaneseの"Super Bowl"へ入る。

Chicken Teriyaki & Tempura Bento Box(照焼チキンと天ぷら弁当)
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Crispy Noodle with Beef & Green Peppers in Black Bean Sauce(牛肉とピーマンのかた焼そば)
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Bean Curd with Spring Onion in Black Bean Sauce(豆腐とネギの黒豆ソース煮込み)
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これにChinese Teaを加えても全部で16.8ポンド(約2,200円)はロンドンの外食料金としては間違いなく格安の部類に入る(と思う)。ただ昨春と比べて微妙に味が変わったように感じたのは自分の舌が変わったのか、それとも料理人が変わったのか?は不明。

ここから腹ごなしを兼ねて、Camden Marketを通り"Jubilee Walk"と呼ばれる運河沿いの散歩道を歩いて、St.Pancras駅まで行く。隣接のKing's Cross駅からtubeでKnightsbridgeに向かい、日本人にも人気の高いデパートHarrods(ハロッズ)へ行く。ここで日本への土産のチョコレートとビスケットを買い、自分用のリーフティー(Darjeeling Tea)も買う。125g入りで3.5ポンド(約470円)と日本で売っている3分の1くらいの料金なのでいつも朝食に普段使いしているのだ(スーパーのティーバッグに比べれば高いが)。

ここで荷物を置きにいったん帰宅。

再びtubeでWaterlooまで出かけ、まずBFIでチケットを買う。今日は1991年の北野武監督作品「あの夏、いちばん静かな海」(英題:A Scene at the Sea)を観るのだ。日本ではタレントとしての活躍が主だが、海外では「HANA-BI」でヴェネチア国際映画祭の金獅子賞受賞以降、映画監督として知られるようになり、英国人にもファンが多いそうだ。

監督第1作「その男、凶暴につき」、第2作「HANA-BI」とは随分おもむきの異なる作品で、それまで批判していた映画評論家の間でも一挙にその評価を高めたものなのだがこれまで観る機会がなく、ロンドンで観ることになってしまった。

1月から継続している小津安二郎特集月間の一環で11日と今日の2度だけ上映されるのだが、作品紹介文を読んでもかなり高い評価を受けている。小津監督の影響を受けた作品の一つとして選ばれたのだろう。

上映は20時30分からなので、その前にBFIの建物のテムズ川側に面した、文字通り"Riverfront"というレストランで夕食とする。

鱒のグリル
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ローストチキン
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マッシュルームのキッシュ
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アメリカだとこのように3つもオーダーするととても二人では食べきれないが、イギリスのレストランの料理のボリュームはちょうど良い。もちろん一人ではなくあくまで二人でシェアしての話だが。40.2ポンド(約5,400円)。

映画は聾唖者の恋人同士のラブストーリーなので二人の間の台詞はなく、ストーリー展開も淡々としたもので、確かに英国人にも理解され易いものだと思われた。これまでに観た北野作品は銃撃や血が出て来る残酷なシーンが多かったが、本作品はそれらとは違って詩的とも言えるユーモアも含んだものだった。クラスメート(日本人)にもこの映画が日本映画の中で一番好きだという人がいたが、確かに良い映画だった。

BFIで2番目に大きい会場の座席は8割がた埋まっていて、いかにも長年多くの映画を観て来たらしい熟年の映画ファンが多いように見えたが、終映後の会場は彼らの感動が暖かく空間を満たしているようでたいへん良かった。

Tubeで23時帰宅。

0時30分就寝。
  1. 2012/02/15(水) 23:54:31|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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