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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2010年1月23日(土) 映画"歩いても歩いても"を観に行く

9時15分起床。曇。気温6~4℃。

携帯電話でよく使うのは音声通話よりもText Mail(文字メール)が圧倒的に多い。こちらから発信する場合も誰かから受信する場合もだ。今朝そう言った意味で珍しい電話がかかって来た。3日前に初参加したJCEの世話役の方からだった。当然のことながら皆さんとは当日が初対面だったのであまりプライベートなことはわからないが、もう何十年も英国在住の方の一人だろう。

用件は今後もミーティングにぜひ参加して欲しいと言うことだった。当日大した貢献はできていないが、長く日本を離れている人ならば、日本の社会政策の現状をインターネットや公の情報としてだけではなく、生活者の生の感想を聞きたいと思うのも無理はないだろう。今のところ将来永住するところまでは考えていないものの、旅行者ではない在住者とのネットワークを持ちたいという希望はあるので、事情が許す限りは参加しようと思っている。

期間の長短はともかく一時的な滞在であることが多い学生とは違って、当地に生涯の基盤を持っている中高年の在外日本人ならではの苦労や課題について知ることも、(決して興味本位の意味ではなく)有用だと思うからである。

昨日の夕方から突然背中の右側に痛みがあって、寝違いか何かかと思って放置していたら、幸い今日は少し軽減した。いろいろ原因を考えていて思い当たったのは、20日のJCEのミーティングの途中休憩時に参加者の一人であるTai Chi(太極拳)の先生の指導で上半身を曲げる姿勢を取ったのだが、その影響としか考えられない。ウォーキングで脚はよく鍛えているつもりだが、普段あまり使わない筋肉がビックリしたのかも知れない。それにしても2晩過ぎてから筋肉痛が出るというのはいかにも年を取った証拠だと苦笑せざるを得ない。

15時過ぎに出かけてWaterlooへ向かう。ランチには駅構内にあるPasty Shop(パスティー=いろいろな具を入れたパイ)でCheese and Onion Pastyを買う。

そこから歩いてすぐのBFIに行き16時からの"Still Walking:Aruitemo Aruitemo"(邦題:歩いても歩いても)を観る。是枝裕和監督作品で2008年の映画だが、1月15日から28日までの2週間に何と35回も上映される。小津監督作品特集月間に合わせてのことだが、キャッチフレーズには"小津好みのジャンルであるホームドラマだが是枝監督独自の境地を示す秀作"とある。

感想としては、まさに小津作品同様、日本のどこかにありそうな家族の何気ない数日の描写、と言ったところ。仮にストーリーを敢えて文字にしたとしても、恐らく何もクライマックスのない平坦なものになるだろう。しかし脚本の力というべきか、台詞や感情表現、場面作りが秀逸で、阿部寛、原田芳雄、樹木希林といった実力派俳優達の力量も相まって日本映画の神髄を示すような素晴らしい作品だと思った。そういえば昨年10月にあったLondon Film Festivalでも日本からの唯一の参加作品は是枝監督のものだったように記憶している。多くの小津作品と同様、英国人にとっては自然に共感できる類いの映画なのだろう。それは即ち国民の気性というか人間関係のあり方が比較的似ていることに由来するのかも知れない。

Waterlooからはバスでも地下鉄でも1本で帰れるが、バスだとPiccadilly CircusからRegent Streetを北上するところが渋滞して時間がかかるので、いつものようにJubilee lineで帰宅。

夕食はビーフシチュー
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1時20分就寝。
  1. 2012/01/23(月) 23:13:59|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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