8時50分起床。曇一時晴のち雨。気温7~3℃。
ここ3~4週間、BBC Fourで毎週やっている"Transatlantic Sessions"というたいへん素晴らしい番組を楽しみにしている。アメリカ、カナダ、イギリスのアコースティック弦楽器(ギター、マンドリン、ドブロ、フィドル、バンジョー等)のミュージシャンがセッションをしているのを、ナレーションも何も加えずにただそのまま収録したものなのだ。各楽器の達人たちによるフォークやブルーグラスの要素をミックスしたような美しいインストゥルメンタルの演奏と午後の陽光を感じさせるような陰影を強調した映像。時間を忘れてずっと見て(聴いて)いたいような番組だ。
今朝たまたまチケットサイトを見ていると、驚いたことにまさにその"Transatlantic Sessions"というコンサートが来年2月にRoyal Festival Hallで開催されるのを見つけた。メンバーは番組とは少し異なるが、まあ同じ名前のセッションならこれを見逃す手はない。ということで、早速オンラインで購入。29.45ポンド(約4,000円)。料金に端数が付くのは手数料やら何やらが加わるためだ。
ランチは買い置きのスープを暖めて、いつも朝食べているトーストとともに

午後は昨日に引続いてCiné Lumièreへ。12/1月分のプログラムを見て真っ先に行こうと決めていたのが今日のJean-Luc Godard(ジャン・リュック・ゴダール)の1965年の作品"Alphaville"である。20歳前後の頃に一番よく見た映画はフランス映画だったが、ゴダールは当時最も有名なヌーヴェルバーグの旗手だった。従ってかなりの作品を見たはずだが、何を見たのかもその内容もほとんど忘れてしまっていた。
ただ、主演のAnna Karina(アンナ・カリーナ)の存在感が好きでよく見ていたことは覚えている。ロンドンで見るフランス映画は英語の字幕が付いているので、英語の勉強にもなる、という意識はまったくなくて、台詞を理解して筋を追うためには英語を読むしかないという必要性に追われてとなる。
しかし、過去に観たことがあるかどうかも定かでないこの映画はモノクロのSF作品、と言ってもゴダール監督の他の作品同様非常に抽象的なスクリプト展開の作品なので、ゴダール映画を観ているという感覚は少し甦ったもののストーリーはすっきりわかったとは言い難いままに終わった。と言うか、ゴダール作品は(普通の意味で)わかったとかどうかではなく、素直にその映画の展開に身を委ねる方が正しい、ということもちょうど終わった頃になって思い出した。
何十年もこういう既成概念からかけ離れた作品を観ていなかったせいか、あるいは年齢のせいで感受性が衰えたせいか、以前のようには感動しなかったことが自分でも予想外だった。今日は"French Film Classics"と題したシリーズの一環だったが、ゴダール作品はこの一作だけなので、もう少し以前の感動を呼び戻すきっかけを得ることができないのは残念だ。
夕食はコロッケ、ハム、サラダ

1時00分就寝。
- 2011/12/13(火) 23:23:00|
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