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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年12月12日(土) 寮のパーティー

7時40分起床。曇一時晴。気温9~4℃。

今日は午前中は特に予定もなく、朝から衣類を洗濯。それからSainsbury'sでトイレットペーパー、ティッシュペーパー、キッチンペーパーを買い物。

午後はCiné Lumièreにてフランス映画"Michou d'Auber"(ミシュー・ドーベール:2007年)を観る。French Film Festivalの今月の特集は"Kids"、と言っても子ども向けという意味ではなく子どもが主人公という映画である。

ストーリーはアルジェリア人の少年を里親として育てることになったフランス人夫婦と周辺の人々との物語で、人種問題や愛国心を取り上げたシリアスなドラマ。今やフランスの現代のトップ男優とも言えるジェラール・ドパルデューが相変わらずあくの強さと同時に繊細さを示して秀逸だった。

先月偶然Institut Françaisのイベントプログラムを入手して以来、フランスの質の高い新旧映画に出会うことが増えたが、残念ながら1作品につき1日1回の上映なのでうまく時間を見計らわないといけない。最近日本ではフランス映画の上映される機会が減ったような気がする。では昔は多かったのかと言えば、そうでもないかも知れない。しかし、20歳前後の一時期、外国映画の中でフランス映画が一番良いと思って良く観たような記憶がある。主としてヌーベルバーグの作品を一生懸命に上映してくれた映画館があったからかも知れない。

いったん帰宅後、夕食はAlexander Flemming寮のパーティーに誘われていたので、18時30分に出発して19時半頃到着。もう駅まで迎えに来てもらわなくても一人で行けるようになった。寮でのパーティーは共用キッチンで誰かが交替で作りながらその横で食べる、という形なので入れ替わり立ち替わり知っている人やら知らない人やらいろんな人が出入りする。でもパーティー参加が2回目、3回目ともなると、だいたいそのキッチンの周辺に住んでいる学生ということで名前は知らないままに見覚えのある顔が増えて来る。一つのキッチンを共用するのは正確には知らないがおそらく十人くらいなので、そんなにあちこちから大勢集まって来るわけではないのだ。

また旧クラスメートも招待されて外部から続々集まって来るので、互いに近況報告で忙しい。料理もたいていは誰かが買い出し係になってまとめて買い物に行き、実費を人数割りにして徴収する(割り勘)ので何度でも続くのだ。料理係もいかにも手慣れていていつも"作る人"をやっているかと思えば、いつももっぱら"食べる人"に専念している人もいて面白い。実際、飲食店のアルバイト経験のおかげでセミプロ並みの腕前を披露する人もいるから侮れない。

今日もすぐに時間が過ぎ、23時30分過ぎに退去。しかし最寄りのOld Street駅周辺は若者に人気のクラブ等の集積地帯で、まして土曜の夜だから広い歩道にも人が多くてまっすぐ歩くのも難しい。0時15分頃帰宅。


3時00分就寝。
  1. 2011/12/12(月) 23:22:16|
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oldstudentinlondon

Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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