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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年11月23日(月) 日本人の宗教について

7時45分起床。雨のち曇一時晴。気温14~9℃。

2週連続で雨の週明け。今日は"Music and Its Audience"のAssignment(課題)提出の締切日だが、未完成のため授業は欠席。昼前には何とか完成してオンラインでアップロードを試みるが、なぜかうまくいかず。こういった事態になると"Art and Society"のようなアナログの方が良いと思うのだが・・・。

とりあえず、ランチはハムとマッシュルームのパスタ(レンジ加熱)で済ませる
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午後の"Speaking Skills"は先週木曜を休んだため5日ぶりの出席。9月に始まったときは12週間をとても長いと思ったがもうあと3週間(9回)で終わりなのだ。

今週のテーマは"Culture and Belief"。一般論として日本人は宗教についての会話または議論するのに苦労を伴うことが多い(だろうと思う)。統計によると、自分は無宗教だと考えている日本人が多い一方、正月の初詣に始まり、結婚式、葬式、クリスマス等に何らかの宗教的行動(信心からかどうかはともかく)をする人が圧倒的に多いという現実がある。国内観光旅行に際しても著名な寺社に参拝することは極めて当たり前のことであろう。

世界で(信者数レベルで)主要な宗教と言えばキリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教と続く。ヒンズー教以外は一神教であり、一人が複数の神なり宗教を信じることはあり得ない。日本は仏教国だと思われているようだが、実際には神道の信者数が仏教信者を上回るらしい。しかも両者を合計すると軽く2億人を超え全人口の倍近くになるというのだから、その時点でもう外国人に説明することは困難になって来る。

もちろん宗教に関する書籍をひもとけば、日本の民俗信仰(土俗信仰、自然信仰)に由来する神道と伝来宗教である仏教の関係を歴史や政治や文化と絡めて詳しく解説してあるのだが、それをすっきりと理解して自分の言葉で整然と説明できる日本人がどれだけいるだろう?

もし、外国人に向かって自分は無宗教だと言えば無神論者と間違われる恐れがあるし、初詣や結婚式、クリスマス、葬式、墓参、七五三、新車のお祓い、上棟式等々への能動的参加の実態を言えば既に無宗教であるはずはなく、しかしどの信者かもわからなくなる、という、我ながらやっかいな状況なのである。

日本人同士なら多くの場合お互いに似たり寄ったりなので別に困ることはないが、いったん外国人と話をすれば話している自分自身がだんだんわけがわからなくなるのだ。多神教であるヒンズー教徒だって複数の宗教を同時に信じているわけではないので、多神教も一神教もひっくるめて同時に(自覚の有無は別にして)受け容れている日本人ってやはり世界の中では異端なんだろうか?

帰途Japan Centreで買って来た薄切りビーフはポーランド原産 100g当たり400円強だから安くはないが高いとも言えない
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無事夕食のすき焼きに変身
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0時30分就寝。
  1. 2011/11/23(水) 23:03:50|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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