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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年10月26日(月) 未だもう一つ乗り切れず

6時40分起床。晴のち快晴のち曇。気温16~10℃。

Module"Music and Its Audiences"の目標、課題、進め方、参考資料へのアクセス方法、等が"Blackboard"(黒板)という大学内イントラネットに掲載され、授業中に示されるスライド(パワーポイントファイル)も自由にダウンロードできることがわかった。さすがコンピュータの時代だけあってPC端末から必要なものは何でも手に入るわけだ。当然レポートの提出もネット経由で行うので締切日時は秒単位で厳格に管理されることになる。

今日もこれでもか、と言うくらいBibliographyについて説明がある
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自分自身の大学時代(4年次)は毎日朝から晩までひたすら細胞培養の実験とそれに続く顕微鏡写真の撮影&現像に明け暮れていただけなので、文系のゼミという形式には馴染みがない。文系の授業と言えば文学とか法学等の教養課程の必修科目を大教室で聞くだけというものしか知らないので、今月から始まったModuleはすべて自ら選んだものとは言え、未だ何となく居心地の悪さを感じている。

(最近の日本の大学でも英国の大学の学部授業と同じようなスタイルで行われているのかどうかは知る由もないが)ここで1月までにやらなければならないことは、まず示された枠組みの中から自分なりにテーマを決めて、それに関する書籍を始めとする資料にできるだけたくさん目を通して考察を行い、最終的にレポートにまとめるということである(その過程でグループディスカッションやプレゼンテーションもある)。そういったことをすべてこなして行こうとすれば(言うまでもないことなのだが)週に2時間の授業だけ受けていれば良いわけではない。

しかし、この授業は窓一つない教室だということも一因かも知れないが(別に閉所恐怖症ではないはずだが)、何か息苦しさを感じてしまうのだ。今日は概要講義の後、いくつかのグループに分かれてグループディスカッションと言うことになった。ところがこれも各人が適当にそれぞれ好きなことを言いっぱなしのような気がして全然面白くない。

そこで途中で一度入る休憩を潮に中座することにした(もちろん講師に断ってだが)。先週の授業ではThe Beatlesの曲も流されて気を良くしていたのだが、今週は現代のポピュラーミュージックということでラップ系の音楽が題材となり、それが"面白くない"という感情の原因かも知れない。どうやら音楽のテイストと言うものは20歳代前半くらいまでにだいたい固まってしまうようなのだ。だから現代のポップスに感情移入はできないし、嫌悪感、拒絶感さえ出ることがある。

まあとどのつまり、自己正当化の弁解に過ぎないかも知れないが、面白くないものを面白くなるまで我慢することができなくなったのだから仕方がない。

午後の授業には早いので、いったん帰宅。

ランチの後、いつもの通りバスでOxford Circusへ。"Speaking Skills"の今週のテーマはLaw and order(法律と秩序)。犯罪に関する英語表現は毎日の新聞やテレビニュースで遭遇しているはずだが、いざ板書されると実に多様な表現があるものだと感心する。GBH:Grievous Bodily Harmなんてニュースに省略形でよく出て来るが特に気に留めたこともなかった(文脈で何となく意味はわかるので)。 とにかく今日は犯罪や刑罰に関する用語をたくさん習った。これからはニュースを見たり新聞を読むのがちょっと楽しみかも!

夕食はポテトケーキ、レタス/キュウリ/トマトサラダ
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夕食後Film FestivalのLate Showに行こうかと思っていたが、夜の外出より明日のマチネーの方が良いと思い直して延期。


1時00分就寝。
  1. 2011/10/26(水) 23:32:53|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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