fc2ブログ

定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年9月9日(水) 銀行のサービスについて

8時00分起床。曇のち晴のち曇のち小雨。最高気温19℃。

家賃の口座引き落としが今月から始まるので、Lloydsへ行って手続しなければならない、ことを思い出した。

旅行ではわからない日英の日常生活でのさまざまな違いを感じて来たが、銀行もその一つである。現金の出し入れを行うカウンター(入出金窓口)は天井まで透明なボードで完全に仕切られていて(客側スペースと銀行スタッフスペースは完全に隔絶されている)、その手元にあたる部分の小さな窓から現金のやり取りをする点は、日本より厳重と言える。一方、今回のような現金を扱わない業務、各種手続等はロビーに置かれたブース(デスクとイス)での個別対応のためコミュニケーションも取りやすくなっている(初めて口座開設するときは個室での対応だった)。

もう一つは書類の少なさで、口座引き落とし手続もこちらが詳細を記入するのではなく、振込先等の必要情報を口頭またはメモを見せながら述べると、銀行側の係員が目の前でPC端末に打ち込んで手続をしてくれる。最後に登録内容を復唱しておしまい、である。振込が一度限りなのか毎月行うのか聞かれて毎月と答えると、もう一度キーを押し、手続完了しました、と言われて終わりだった。キャッシュカード以外は身分証明書等の提示も求められないので、大丈夫かな、と一見いい加減に感じるかも知れないが、考えたらこれで良いのだ、と思える。利用者よりもサービス提供者の方がより手数を引き受けると言う方が、理にかなっているように思うのだ。日本は銀行で何をするにも利用者自身が書類を書くのが当たり前になっているが・・・。

さらに、最大の差は?と言えば手数料!である。ATMで現金を引き出すときに日本では時間外や他行口座からだと手数料がかかることが当たり前。しかし、こちらではすべて無料の上に休日も含めて24時間引き出し可能なのである。つまりどこの銀行、あるいはスーパーマーケットに設置されたATMでも手数料は一切かからない。もう一つの大きな違いはATMの設置場所。日本では銀行のATMコーナーは室内だし、駅のATMコーナーもほとんどは通路から一歩入り込んでいることが多い。それに対してこちらは道路に面して吹きさらし状態なのだ。ビルの外壁に直接設置されている。出したばかりの現金のひったくり等は心配ないのか?と思うが、日本のような人目につきにくい室内方式の方がはるかに危険、という認識らしい。まあそれぞれ一長一短はあるにせよ、社会文化の違い、と呼べる事柄はこういったものも含めてたくさんあるのだ。

帰宅して携帯電話をうっかり床に落としたら、液晶画面が斜めに割れて文字がまったく読めなくなってしまった。コンクリートじゃなくて木の床なのに衝撃の受け方が悪かったのだろうか?これは修理と言うより買い替える羽目になったのかな?

夕食は麻婆豆腐とサラダにご飯。食生活はすっかり日本式になって来た。
0909D_convert_20110909215835.jpg


01時00分就寝。
  1. 2011/09/09(金) 23:14:06|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<2009年9月10日(木) アレクサンダー・フレミング | ホーム | 2009年9月8日(火) 授業2週目>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://oldstudentlondon.blog40.fc2.com/tb.php/159-3bc92e5a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

oldstudentinlondon

Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

本ブログの最初の記事 (1)
未分類 (352)

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード