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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年8月26日(水) ウィットビー4日目

7時05分起床。曇のち雨のち晴のち雨。最高気温19℃。

Whitbyの地図を買った。
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英国ではどこにでもよくこんな地図の自動販売機を見かける。
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1ポンドコインを入れると下から自動的に地図が出て来る。ところがこれがくせ者でコインを入れても品切れで何も出て来ないことがある。これは店の中などではなく、通りに設置してあることが多いため、出て来ないときに文句の持って行き場がない(いやどこかに連絡先が記載されているのかも知れないが)。そんな経験が2度ほどあったので出て来るまで一瞬緊張するが、今日は無事出て来たので一安心。

さて、一昨日はプログラムを見ても知らない名前ばかりでどの会場に何を聴きに行って良いものやらさっぱりわからなかったが、2日間聴いてみて少しは様子が分かって来た。今日は10時からの分はパスして、まずWhitby Museumに行くことにした。昨日通りがかったとき"Whale and Man"というイベント開催中だと知ったからである。
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かつてここは捕鯨基地だったことがわかる。と言っても食用ではなく鯨油を取るのが目的だったようだ。日本や北欧を除いて捕鯨は良質の不凍油を取るためだけに行われていた。だから代用品が手に入るようになってから捕鯨は行われなくなった。
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シロナガスクジラの大きさをロンドンバスと比べて示している(笑)
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11時30分から保守党クラブのBarで開かれるAlistair Anderson(アリステア・アンダーソン)によるConcertina(コンサーティーナ)のWorkshopを聴きに行く。これまで名前さえ知らなかったConcertinaというアコーディオンのような楽器の音色が気に入ってプログラムの解説を読んで見ると、Alistair Andersonがこの楽器の第一人者であることがわかり、早速参加したのだ。
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Workshopでは実際に楽器の演奏法の指導も行われるので、参加者の大半は楽器持参である。
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もちろん他の楽器で合奏することもできるし、演奏される曲も英国人にとっては日本人にとってのわらべ歌のような耳になじんだものなのだろう。ごく自然な感じで進んで行く。
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ランチには今日も飽きずにステーキパイ 
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それにデザート?のアップルパイ 二つ合わせて1.62ポンド(約220円)
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15時からはMet Hotelで行われたコンサートへ
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英国の片隅のこんなところ?まで"Karaoke"という言葉(下から4行目の中央右寄り)は定着しているのだ!
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Concertinaのもう一人の名手Chris Sherburn(右:かなりピンぼけ)
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他にエレキギターやドラムの入ったカントリーウエスタン調のバンド演奏も出て来て盛り上がった

17時からの"Random History of R & R"
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シェークスピア劇仕立てのトークだったが、コテコテのボブ・ディランのパロディー(Subterranean Homesick Blues)で抱腹絶倒の大当たりだった。英語が十分わからなくても笑えたのだから。

こうなればとことん行こう、というわけで今日もまたフィッシュアンドチップス 4.6ポンド(約640円)
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とにかく大きいが美味しい 英国風にビネガーと塩を振りかけて食べる。

これがその店
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飲み物はIRN-BRU(アイロンブルー)という目立つ色とデザインの液体
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これはスコットランド発祥のソフトドリンクでコカコーラよりもこちらの方が人気があるらしい(英国全体ではコカコーラ、ペプシに次いで第3位)6月にエジンバラに行ったとき初めて飲んだが、特別美味しくもないがまずくもない。

20時からは今日の最後にRifle Clubでのコンサートに参加。
写真は光量不足の上に動きがある被写体のため、すべてピンぼけ 演奏の邪魔にならないようストロボは使わず
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明日はもうロンドンに帰るので今夜は0時30分の終演までたっぷり聴いた。

途中演奏者交替の間に隣席のおばさんから話しかけられた。"昨日はどこそこの会場にいたでしょう?"と。確かに日本人はおろかアジア人さえいないので、(自分ではまったく意識していなかったが)よそ者がいるという感じでかなり目立つのだろう。今ロンドンに住んでいること、英語がよく聞き取れないこと等を答えると、"そんなことは全然心配ない、自分は南イングランドのブリストルの人間だが、やはり半分くらいしかわからない!"だって。
なるほどここは北イングランドのヨークシャーでニューカッスル方面のGeordieと呼ばれている方言にも近いらしいので、ロンドンや南部の人間にはわからない表現やアクセントがあっても不思議ではないのだろう。そう聞いて安心、というわけではないが、何かホッとしたのは事実。

このイベントは毎年同じ時期に同じ場所で40年くらい続いているそうである。そう言えば演奏者も聴衆も60歳代か70歳代らしき高齢者が大半である。スタートした頃は皆20歳代の若者や学生だったんだろうなあ、と思わされた。本音を言えば、最終日の金曜までこのまま参加し続けたいところだ。


02時30分就寝。
  1. 2011/08/26(金) 23:40:08|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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