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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年8月19日(水) 邪宗門

6時40分起床。快晴。最高気温29℃。

珍しく晴天が続いている。睡眠時間を延ばしたことでダルさは少しマシになったがまだ眠気が取り切れない。

今日はこれまでの授業の集大成としてシナリオ(ストーリー)作りをする。時間の制約から、"短編"という指定ではあったが、昔からもし自分で演出するチャンスがあれば、ぜひ真っ先にやってみたい作品について書いてみることにした。それは学生時代に読んだ高橋和己の"邪宗門"という小説である。京都府下の実在の新興宗教が大正時代から昭和20年頃まで繰り返し警察による大弾圧を受けた歴史をモデルにしたもので、読んでいるとまるで目の前に大スペクタクル映像が現れるような気がしたものである。

教団の建物が炎上するシーン等は、(我ながら多分に黒澤映画の影響を感じるが)スクリーン一杯を覆いつくした火の手が木造建築を次々と飲み込んで行く、という光景が実際に見えるようである。

まあ、どう考えても短編になど収まるはずもない大作だが、自分で映画を手がけるなら本当にこれしかない、と思っているので強引に題材として取り上げたのだ。Act 1 = 字を書けないはずの教祖が神懸かりになって神の言葉を筆で記述するところから、Act 2 = 弾圧によって解散させられ、Act 3 = 戦後再興するところまで。もちろん教団のPR映画を作るわけではないので、各人物像と社会背景との相互関係をどのように設定し、どのように見せて行くか、恐らくかなり時間をかけないと形にはならないであろう。

今日の作業は休憩後、一人ずつ口頭で発表して終わりなので、それほど詳細なシナリオではなく、おおざっぱなアイデア(概要)を述べたに止まった。予想通りあまりにも抽象的すぎて他の学生からの反応もなかった。
講師からはやはり時間的な問題(短編に収めることは難しいのでは?)を指摘されたが、それは初めから無視しているのであえて説明はしなかった。

授業後、ロビーでMIYUKIに会って、REGのバースデープレゼントの費用をカンパした。Walking TourやLecture等で撮り貯めた写真をアルバムにして渡すので写真のプリント代やアルバム装飾代としての費用が要るらしい。

ランチはE.A.T.でサンドイッチをtake away。

Lunch time Lectureは昨日の続きで"The London International Animation Festival"と作品の紹介。さすがに二日目となると紹介された作品から昨日ほどの強いインパクトは受けなかったが、1時間のレクチャーがあっという間であった。

本日のWalking TourはAnimal Farmだがこれは既に2回も行っているのでパスして、Bond StreetのHMVへ寄った。Harry PotterのDVD5枚組を17ポンド(約2,300円)で購入。従来、子供向けだと思ってあまり興味がなかったのだが、LondonでもOxford等でも映画に縁のあるところをたくさん訪れたので、実際に映画の中で出て来る場所を見てみたいと思ったから。初期作の5本セットである。見る時間があるかどうかは問題。

Bond StreetはJubilee Lineの駅があるので、そのまま帰宅したが、夏の午後はまだ日が高くて快晴の青空が何とも気持ちが良い。それに浮かれて駅の近くを撮り回った。

West Hampstead駅 中央の赤丸に横線がUnderground(Tube)のシンボルマーク
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駅から少し離れて見た駅の周辺
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さらに離れて振り返った景色
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上とは逆方向 即ち駅を背にした同じ通りの景色
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今住んでいるフラット 周りが皆茶色の壁なのに一つだけ白いので目立つ 青い日除けがトレードマーク?
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毎朝バスに乗るバスストップ フラットから約30m
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バスストップから駅の方を見たところ 徒歩3分くらい
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フラットの向かいの教会
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駅とフラットの間にある大きなパブ 週末は生演奏やサッカー中継で混み合う
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The Railwayって名前が良い
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夕食は冷やしトマトと残り物、いや冷凍保存の焼きポテトコロッケ
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00時30分就寝。
  1. 2011/08/19(金) 15:01:39|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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