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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年8月10日(月) 突発性鬱?のため初めて授業をさぼる

6時40分起床。曇。最高気温21℃。

さあ月曜だ。今週もまたいくつも映画を見て新しい発見を楽しもう!となるはずだった、なるべきだった!

しかし、目を覚ますとまったくやる気が失せていた。出かける時間の8時前になっても、9時を過ぎても、10時になっても動く気がしない・・・。
身体のどこかが悪いわけでも気分が悪いわけでもないのにどうしたのだろうか?

この脱力感から考えられる答えは一つ。それは急性の鬱に他ならない。ずっと前から楽しみにして準備に気が張っていた昨日のパーティが終わってしまったため、一夜明けてPost Event Depression Syndromeに陥ったのだろう。
 
これは無理に動かない方が良い、と観念してしばし時間の経過に身を任せることにした。
11時頃になってようやく今日やらねばならないことを思い出した。8月分の家賃を払いに行かねばならないのだ。来月からは口座引き落としになるはずだが、8月分まではキャッシュか小切手で手渡すことになっている。

授業をさぼったことはもうすっかり忘れ去って、バスでOxford Circusへ。Lloydsの窓口で1,000ポンド下ろす。キャッシュカードは17日に取りに来て欲しいということだった。こちらではあくまで本人に手渡しで郵送はしないのだ。

ランチはE.A.T.でハムとチーズのサンドイッチをTake Away。2.15ポンド(約300円)。

Lunch time Lectureのプログラムを見ると、REGが講師で"London's Galleries"ということだ。配布資料をもらおうと思って講義室へ行き、結局1時間全部聞いた。

LONDONの美術館、博物館の多くは入場無料だが、これは学生にとっては(学生でなくても)大きなメリットである。どんな素晴らしい展示があるとわかっていても入場の都度、1,000円も2,000円もかかるのではなかなか足が向かない。逆に無料であればちょっと時間ができたときに30分でも1時間でも立ち寄る気になるし、カフェでランチを取るだけといった使い方もできる。これは思っていたほど昔からのことではなく、労働党政権に変わった1990年代前半に始まったそうである。こんな素晴らしい政策は将来再度政権が変わったとしても、何とかぜひ続けて欲しいものだ。

講義はThe National Gallery(国立美術館)およびThe National Portrait Gallery(国立肖像美術館)の歴史、主たる展示作品、神話から実際の英国史に至るさまざまな絵画、各時代の著名な英国人画家、画題となった王族や風景について、それは絵画を通じた英国の歴史の授業のようでもあった。

この講義の後、14時15分から実際にこれら二つの美術館を訪問するWalking Tourがあるのだが、それには参加せずTubeでFinchley Roadまで引き返し、LTPSに家賃953ポンドを預ける。ついでに気になっていたトイレの黄ばみを落とす洗剤について尋ねると、事務担当者に主婦の方がおられて具体的に商品名を教えていただいたので、早速その足でSainsbury'sに寄って購入。一般名をThick Breachと言っていくつかの商品が陳列してある。2個で1.5ポンド(約200円)。

夕食はきつねうどんを作って昨日の残りのビールとともに。半日動き回っているうちに朝の滅入った気分はすっかり吹っ飛んだようだ。

23時30分就寝。
  1. 2011/08/14(日) 14:15:23|
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oldstudentinlondon

Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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