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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年8月9日(日) ハウスウォーミングパーティ

6時30分起床。曇のち晴。最高気温25℃。

朝食後、バスルームとダイニングキッチンの大掃除。さらにテーブルの位置を変えて、イスを6つ全部並べる。

頭の中で料理の手順を考えるが、やることがいっぱいあり過ぎてどうすれば最も効率的かまでは思い至らない。

そうこうするうちに9時を過ぎ、考えてばかりいても始まらないので、取りあえず最も時間のかかりそうなエビの下ごしらえを行う。30尾分の殻を剥いて、背わたと腹わたを取り、揚げたときに丸まらないように包丁を細かく横に入れて、油がはねないようにシッポの先を切り落とす。やってもやっても終わらないような作業で優に1時間以上かかった。

次はタケノコご飯の準備。米を磨ぎ、濃縮だしを水で薄めて、しょう油、日本酒を加える。にんじんと油揚を細切れにしたもの、タケノコの水煮を細かく切ったものを加える。

休む間もなく野菜の下ごしらえに移る。カボチャ、サツマイモ、ピーマン、えのき、アスパラガス、インゲン豆を次々と天ぷらに適した大きさにカットしていく。

ここでいったん手を止めて、テーブルクロスをセットして一輪挿しに花を飾る。まさにそのとき携帯電話が鳴った。WAKAからだった。West Hampstead駅前に着いたとのこと。まだ開始予定の45分前なので、少し先だと思っていたのだが、もう一番乗りだ。

まだ準備中なのを見て手伝うと言ってくれるのだが、キッチンスペースは狭いところだし、頭の中にある下ごしらえのイメージを伝える術もないので、座って待ってもらうことにした。

引き続き玉ねぎとナスのカットを始める。ここでまた電話。今度はMIYUKIからだ。表通りまでWAKAに迎えに行ってもらう。もうこれでは正午までに準備完了は不可能だと観念し、準備を続けながら順繰りに出来上がるような段取りを大急ぎで考える。

野菜のカットの方はもはや断る間もなくMIYUKIが手伝い始めてくれていたので、そちらはまかせておいて、ご飯を炊き始め、WAKAとグラスやら皿やらのテーブルセッティングに取りかかる。

そうこうするうちにTAKASHIが到着し、少し遅れてGOROとAMIも来訪。招待したのは7人だったが、結局2人は都合がつかず、今日はこの5人である。

まずWAKA差し入れのサイダー(リンゴ酒)で乾杯。何も持って来ないように書いておいたのだが、彼は米国育ちなのでパーティには何か一つ持参するというのが身に付いているのかも。

ここからはいよいよ天ぷらに取りかかる。天ぷら粉を水で溶いて氷を入れて冷やし、鍋に熱した油で揚げて行く。下準備は結構たいへんだが、いったん揚げ始めると、どんどん出来上がって行く。火の通り加減を確認していられないので、揚がったものから皿に盛って味見してもらう。幸い一発でうまく行ったようだ。皆に行き渡ったら自分でも食べてみたが、我ながらなかなか美味しかった。

考えていたメニューはまだまだあるので、次は鍋に湯を沸かし、そうめんを茹でる。これは時間との勝負なので茹で上がったら手早く流水で冷やしガラスボウルに入れて氷水を加える。次は空いたコンロにタケノコご飯の鍋をかけて炊き始める。天ぷらと冷たいそうめんは抜群の相性でこれは大好評。ビールも冷蔵庫に入るだけ冷やしておいたが、これはセルフサービスで取ってもらう。

次はサラダ代わりに冷蔵庫で冷やしておいたトマトを輪切りにして口直しに。その間にタケノコご飯が炊きあがり蒸らしも終わったので、全員の注目の下でフタを取る瞬間が楽しい。

一通り食事が進み、予定よりだいぶ遅れ気味ではあるが、デザートコースに入る。
まず抹茶と和菓子。茶道の素養はないものの、ときどき自己流で抹茶を立てて飲むのでいつものように・・・
AMIがお茶を習っていたことがあるということで、手伝ってもらう。

この辺まで来ればもう余裕で、長いランチにはなったが、次にデザートコースの第2弾として昨日Fortnum & Masonで買ったレモンケーキとティーで締めに入る。

今日は手が空くヒマがなかったので、料理写真を1枚も撮れなかったのが残念だが、まあ出来としては一応想定通りと言えよう。

初パーティで段取りも悪くいささか手間取ったが、料理を作るのも話すのもすべて楽しい経験だった。またの開催を約して17時30分頃お開きとなった。

00時40分就寝。
  1. 2011/08/13(土) 16:18:00|
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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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