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定年退職後ロンドンで始めた学生生活の日記

二十歳頃に計画しながら実現には至らなかった海外暮らしの夢を、長い会社員生活を終えた後ついに実行に移しました。行先は、本場の英語をもう一度学び直したかったこと、勉強以外にも滞在生活を楽しめる要素に満ちあふれていることなどからロンドンを選び、2009年4月23日から2010年3月25日までほぼ11ヵ月間滞在しました。従ってこの日記はちょうど2年前の出来事をあたかも現在進行形のように書いているものです。

2009年7月17日(金) ケンジントン

6時30分起床。曇。最高気温18℃。

今日の授業は"Food"について。

今までイギリスに旅行するんだと言うとほとんどの友人・知人が判で押したように「でも食べ物はまずいんだってね!」という一言を返してくれた。

確かになぜか日本ではイギリス料理はまずい、という以前にフランス料理、イタリア料理、スペイン料理等は何となくイメージが湧くのに対してそもそもイギリス料理って何があるの?というくらいその実体は知られていなかったようだ。

イギリス旅行はダイエットにいい!というジョークもあるらしい(まずくてとても食べられないから)。実際、食べるものがなくて中華料理屋ばかりはしごした、とか高級フランス料理ばかり食べて予算オーバーになった、とか言う旅行記もあるくらいだから、これだけ先入観を与えられて、食べることに関しては間違っても期待してはいけない!と言う固定観念が確立していたように思える。

食べ物の好みは人それぞれだから、そんなことはないよ!とムキになって反論することも、その通り!きっとやせて帰ってくるわ、と同調することもあまり意味がない、ように思う。自分で確認すれば!と言うしかない。

と前置きを長く書いたのは、実は"イギリスの食べ物がまずいということは決してない!"と強く信じているからである。今回のような長期滞在に際しては経済的、栄養学的等の理由で事情がもちろん異なるが、短期の旅行で来たときには毎日美味しい食べ物をたくさん食べて太って帰る、くらいである。でもいずれにせよそういうことは、イギリス未訪問の人(およびツアー等で訪問して美味しくないものばかり当てがわれた人)に言っても始まらないことは明らかであるが・・・。

まあ、それはともかくとして、教科書に掲載されたイギリスの伝統的料理の写真を見て名前を当てる、という楽しいクイズから始まり、過去10年間における日常食生活の変化、食事の際のエチケット、イギリス料理のネーミングの由来等々、たいへん面白い授業だった。

こういう極めてありふれたことを学ぶ機会はなかったが、改めて聞いてみると食べ物についても、一つ一つ英国の歴史とか社会とかに密接に関わっているのだとわかる。もちろん日本や他の国の食べ物について同じようなことが言えるだろうが。

7月は課外プログラムのWalking Tourがほぼ毎日行われる。本日は"Kensington Gardens and the V & A"である。ケンジントン・ガーデンはハイドパークのすぐ西に隣接していて、西端にはケンジントン宮殿がある。

ガーデンへの入口(の一つ)
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道標
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ピーターパン像
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ケンジントン宮殿 
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この宮殿はヴィクトリア女王が生まれたところ、またダイアナ妃が亡くなる前に住んでいたところである。内部は有料で一部公開されており、予約すれば中でアフターヌーンティーも楽しめる。そう言えば最初のステイ先のホストマザーが、友人達が誕生日祝いに招待してくれたと言って写真を見せてくれた。

ヴィクトリア女王像 英国が世界に君臨した時代
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夫君のアルバート公
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ロイヤルアルバートホールはさまざまな公演で有名
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夏の2ヵ月間にわたって毎日開かれるBBC Promenade Concerts(略称 PROMS)はこことCadogan Hallが会場(最終日は野外)。
連日クラシック界でも一流の出演者やオーケストラが目白押し それでも立見の自由席なら5ポンド(約700円)
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The V & A はVictoria and Albert Museum(ヴィクトリア&アルバート博物館)の通称 もちろん入場は無料
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ここは絵画や彫刻だけでなく家具や陶磁器等工芸品のコレクションでも有名である。Kensington Gardensから南へ行った文教地区(博物館街)にある。ここは見所がとても多くてつい時間の経つのを忘れ、気が付いたら同行していたクラスメート達と離ればなれになっていた、というか皆帰ってしまった後だった。

ここから徒歩数分のところには日本人(だけではないが)の観光客に大人気のHarrods(ハロッズ)という超高級デパートがある。高級ブランド品には用がないが、紅茶が意外に安くてロンドンに来た時にはいつも買って帰る。Darjeeling125g入りで3.5ポンド(約500円)。それと大好物の西瓜がごろごろ売っていたのでこれもつい買ってしまった。半分にカットしたものが2.82ポンド(約400円)。

20時30分帰宅。

夕食はChicken Chow Mein(チキン焼きそば)可もなく不可もなくで3.0点
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00時10分就寝。
  1. 2011/07/17(日) 17:04:03|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

イギリスの家庭料理、素材の味を生かしたシンプルな味で私は結構好きです^^
個人的に私が出会ったイギリスの人たちは、どう美味しく料理するかは二の次で、無添加だったりオーガニックだったり、フェアトレードものだったり、どういう素材を使って料理するかに、こだわる人が多かった印象があります。
まぁ確かに美食に対する情熱は、フランスやイタリアには負けるかもしれませんが、まずいと決めてかかるのは勿体ないですよね。それにしても、どうもカトリックの国々は美食の国が多い気がするんですが、これって偶然なのだろうか。
  1. URL |
  2. 2011/07/19(火) 09:24:06 |
  3. Small-Erico #-
  4. [ 編集 ]

Re: 同感

「イギリス料理」そのものをどう定義するかは難しいですが、本当はそこをはっきりするところから始めないと議論にならないんでしょうね?
でも堅いことはさておいて、一つの考え方として言えば、テレビの料理番組に出て来る創作料理やレストランで出て来るモダンなイギリス料理も、フレンチ、イタリア、北欧、その他多くの国(日本も?)の料理の要素をうまく取り入れていることは間違いないので、現代の(一定レベル以上のプロが提供する)イギリス料理が美味しくないはずはないと思います。逆にトラディショナルな料理はフレンチにも言えますが、高油脂、高カロリー、高塩分、など現在の栄養学的見地からはネガティブに見られる要素があります。それでも美味しいものは美味しい、でエエんです!
  1. URL |
  2. 2011/07/19(火) 13:10:29 |
  3. oldstudentinlondon #-
  4. [ 編集 ]

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Author:oldstudentinlondon
高校時代は生物研究クラブ、大学は理学部生物学科、社会人生活は製薬会社と臨床検査会社、という具合にずっと生命科学の世界にどっぷり浸りきっていたのですが、定年退職が近づくにつれて、これまでとはまったく異なる分野のことを少しでも知りたいと考え、英語、英国文化、芸術等について学ぶことを目的にシニア留学に踏み切りました。
結果として期待以上に充実した時間を送ることができました。真っ先に挙げられるのは、これまでおよそ話す機会もなかったような若い世代の友人達と親しくつき合えたこと、そしてこれまでマスコミ等を通じて間接的にしか知り得なかった国々から来た学生達と話すことを通じてそれらの国に対する自分のイメージが大きく変わったこと、です。やはり海外に住んで改めて日本を見直すということは、年齢に関わりなく極めて意味深いものだと実感しました。
なお、記事中の人名は、知人については本人の承諾を得た場合を除いて仮名を用いています。政治家、アーティスト等広く一般に知られている人については原則として実名を用いています。

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